小説 こうさく三国志 第8回

曹操は浩作軍を破るため曹仁に3万与え、樊城に構えた。曹仁、李典、呂曠、呂翔。曹仁は呂曠、呂翔に5千つけ浩作を攻撃、徐庶「浩作軍を3部隊に分け浩作、趙雲は敵軍先頭を、関羽は左から中程を張飛は右から後ろを攻撃して下さい。」呂曠が来る、趙雲が1合で殺す、浩作は総攻撃、呂翔は逃げる、関羽が攻撃、敵軍は大半を失い逃げる、張飛が現れる、呂翔は張飛に1合で殺される、浩作軍の完勝。浩作軍は新野に凱旋し鎮国寺に皆を集め祝勝会を行った。曹仁は2万5千率い、総攻撃してくる、八門金鎖の陣をしく、徐庶は敵陣をながめ言った。「東南から攻め込み、西へ抜け、切り返し、西から斬りこみ、東南へ抜ければ崩せます。」浩作は趙雲部隊に東南から斬りこませる、東南から西へ、西から東南へ。曹仁軍は崩れる、浩作軍は総攻撃、曹仁軍は撤退した。曹仁は夜襲をかける、浩作、趙雲部隊、張飛部隊、関羽部隊に分ける。曹仁軍を四方から火攻めにする、逃げる曹仁軍を浩作、趙雲部隊が攻撃、河を渡ろうとする曹仁軍を張飛部隊が攻撃、関羽部隊は樊城に入城、曹仁軍を返り討ちにする、曹仁、李典は許昌へ逃げた。曹仁曹操徐庶の存在を語る、程昱は徐庶を知っていた、曹操徐庶の才は?」「私の10倍です。」「惜しい男が浩作についたな。」「徐庶の母親を捕らえれば、慌ててこちらへ来るでしょう。」「よし、徐庶の母親を今すぐ捕らえ連れてこい。」しかし徐庶の母は当然見つからなかった。皆、鎮国寺に集まり祝勝会を開いた。「第1の功、徐庶!」徐庶の母は泣いた。心の底から嬉しかった。息子が浩作に仕えてること、そして功をたてたことを。徐庶も泣いた。浩作も皆も微笑んでそれを眺めていた。その夜、浩作と徐庶は城壁で二人、夜空を眺めていた。街中がにぎやかだった。徐庶孔明龐統の話をした。「孔明が近くに住んでいます。迎えに行って下さい。仲間にするのです。しかし簡単には来ませんよ、あの男は。心をつくすのです。あいつが仲間になれば天下もまんざら夢ではありませんよ。」司馬徽が浩作と徐庶を訪ねてきた。浩作は司馬徽孔明の話をした。話がすむと司馬徽は帰り際に一言ささやいた。「天下最強の奇才、孔明は主をついに得るが時期に恵まれなかった。惜しいことだ。」次の日、張飛関羽と3人で孔明の住む近くの隆中という地に向かった。浩作は農家の方に聞いた。「孔明殿のお住まいは、どちらですか?」農家の人は浩作を見てびっくりした。「あの丘の手前の林の中のお宅に住んでいます。」浩作は孔明宅に着いた。孔明は生徒に「いないって言って!」と言って隠れた。生徒が浩作を出迎える。浩作「浩作が来たと孔明殿に伝えておくれ。」「先生は朝、旅に出ました。いつ帰るかわかりません。」浩作はがっかりして帰った。孔明は隠れながら思った。「3回くらいは訪ねてくれんと物語にならんわ。」浩作は辺りをながめた。綺麗な景色だった。数日後、雪風吹の中、再び張飛関羽と3人で孔明を訪ねた。孔明は隠れた、「いないって言って。」今度は孔明の弟が応対した。「兄は旅に出ております。いつ戻るかはわかりません。」浩作はがっかりして帰った。孔明は感動した。あの浩作が俺を2度も訪ねて来たと。次はちゃんと出よう。時が来たのだ。そう決心した。後日、三度目、関羽張飛を連れ孔明を訪ねた。今度は生徒が出迎えた。孔明は白い衣をまとい、青い帯をし、かっこつけた冠をつけ扇を持ち最大限かっこつけて浩作を出迎えた。孔明はかっこつけたがり屋だった。二人で話した。孔明荊州益州をとり、荊州方面軍は洛陽を獲り、益州方面軍は関中を獲ります。」「荊州劉表殿、益州劉璋殿から領土を奪うのは気が進みません。」「劉表は長くはありません。劉璋は小者です。いずれ浩作様の領土となります。その日は孔明宅に3人で泊まった。次の日、弟が帰ってきた。孔明「私はここを出て、浩作様と共にゆくことになった。お前は農業を続け田畑を守ってくれ。いつか大業をなしたらまたここでのんびり暮らそうと思う。」この時、孔明は浩作の仲間となった。孫権は人材を集めた。陸遜呂蒙らを配下につけた。孫権劉表を攻撃、水上戦となった。劉表軍は大敗、孫権軍も指揮官を殺され撤退。孫権の弟、孫翊をき覧、戴員が辺洪を使って殺害、き覧らは辺洪のせいにし、辺洪を惨殺、孫翊の妻、徐氏は美人だった。徐氏は仇討ちを決断、き覧らは徐氏を襲う、徐氏の部下に斬り殺される。孫権の実母が亡くなる、孫堅に姉妹で嫁いでおり姉の方がなくなった。これより妹の方が孫権の義理の母となる。劉表軍の甘寧孫権軍に投降、孫権軍は水陸全軍で劉表を攻撃、総勢10万、水上戦となる、劉表軍は矢の雨を降らす、孫権軍は100隻の船で突入、1隻には漕ぎ手、20人、兵士30人がそれぞれ乗り込む、敵船に乗り込み襲撃、劉表軍は上陸、孫権軍は追撃、劉表軍、黄祖戦死、劉表軍大敗。劉表は浩作と面会、劉表「浩作、荊州を任せたぞ。」病身の劉表は言った。浩作「安心してください。」浩作は荊州、刺史となる。劉表の長男、劉きに江夏を守らせる。この頃、曹操軍に仲達が仕官、孔明級の才を持つが曹操は気づかない。仲達は子らに至るまで曹操に獲って代わって皇帝になる野望を持つ。曹操軍10万が浩作を襲撃、敵将は夏侯惇。敵は博望城を占拠、孔明はいよいよ初戦、世に出る時が来た、戦略を講じ浩作達はそれに従う、関羽孔明に言う「貴公は何をする?」「私はここにいます。」張飛「みんな命をかけて戦っているのにのんきだなぁ。」孔明「私は必勝の戦術を考えるのが仕事です。戦場に出ても足手まといになるだけです。」曹操軍10万は進撃、まず趙雲部隊が出る、敵と交戦、後退、次に浩作部隊が交戦、後退、曹操軍は勢いづいて前進、作戦通りじりじりと敵軍を誘い込む、やがて狭い道へと誘導する、暴風が吹く、浩作軍は一斉に火攻めを決行、曹操軍は火に包まれた、曹操軍は混乱、そこへ趙雲が斬り込む、曹操軍は撤退、関羽が迎え撃つ、兵糧は張飛が襲撃、曹操軍は敗残兵を率いて許昌に引き揚げた。浩作軍は敵の兵糧を奪い凱旋、1台の馬車がこれを迎える、孔明がニヤニヤしながら乗っている、ここにようやく関羽張飛孔明を認めた。関羽張飛もニヤニヤした。曹操は50万を率い、浩作、孫権殲滅のため挙兵。北海の太守、孔融がこれを止める、曹操孔融を殺そうとする、孔融は民になりすまし家族を連れ新野の浩作の元へ逃げた。浩作は孔融一家を無事保護した。浩作は浩作軍を解散した。全兵士にできるだけ褒美を出した。「生きていれば、また会うこともできる。みんな無事でいてくれ。私が領土を得たら、また集まってくれ。」浩作一行は江夏の劉きを頼ることにした。最後に新野で祭りを行った。鎮国寺に皆は集まった。浩作「生きていれば、また必ず再会できる。みんな元気でな。」浩作一行は、なるべく人を少なく、荷物を少なくし皆、馬で江夏を目指し、いそぎ、旅だった。浩作「しょせん劉表殿からもらった領土、自分で勝ち取った領土ではない。もともと私の領土ではないのだよ。」この男、またも領土を失ったのである。いつになったら、うだつが上がるのやら。蔡瑁軍と死闘し激流を渡った時、世界が変わった様に思えたのに。于吉仙人「いきなりうまくいくと期待してはいけないよ。地道にゆけ。地道にだよ。」先に関羽孔明を江夏に行かせ、対曹操軍の防御を固めさせた。劉表が病死する。その地、襄陽では蔡夫人、蔡瑁の元、劉表次男、劉そうが曹操に降伏、荊州献上を決定。劉表軍の中に魏延がいた。この男、関羽に似ていて、目は輝いていた。「俺は浩作様につくぞ!」一騎、蔡瑁軍と戦った。そして長沙の将軍、黄忠を頼り去っていった。浩作軍の者がそれを浩作に伝えた。浩作は感激した。長沙の魏延、しっかりと記憶した。蔡瑁曹操と面会、曹操軍水軍の指揮官に任命された。これから長江において水上戦になると見込んだ。勝利の後、蔡瑁を処刑することにした。劉そうと蔡夫人と面会、処刑した。蔡瑁と蔡夫人は悪人ゆえ自業自得だが劉そうは戦うか逃げるかすべきであった。荊州刺史になれると期待したのだろうが、荊州刺史といえば国王級の力を持つ、すなわちなれるはずがない、それに曹操は腰抜けを嫌った、で、この結果となった。曹操は隆中で孔明の家族を探した。しかし見つからなかった。孔明の家族はすでに浩作と同行していた。趙雲は一騎、狩りに出かけた。50万の敵軍の中、一騎ゲリラ戦に出た。指揮官を見つけては襲いかかった。夏侯恩を斬った。夏侯恩は宝剣、青こう剣を持っていた。青こう剣は鉄を斬る切れ味だった。青こう剣で斬りまくった。敵将は鎧ごと斬られた。たった一騎で50人程、指揮官を討ち取った。大概疲れ果て長坂橋を目指した。敵軍は果てしない数、趙雲を追撃、趙雲は長坂橋を見た。橋に一騎、張飛がいた。趙雲張飛!後は任せた!」叫んですれ違った。張飛「早く通れ、後は俺が相手してやるぜ。」趙雲は返り血で全身真っ赤だった。趙雲は浩作一行と合流。さて曹操軍は長坂橋の張飛を恐れ、そこで進軍が止まっていた。次々と主な敵将が到着、ついに曹操も到着した。張飛「俺は浩作の弟、張飛だぁ!誰か勝負する者はいるかぁ!」大地が震えるような大声だ。曹操は兵にまぎれ、隠れた。張飛「戦うのか戦わないのか、それとも逃げるのか!」曹操は逃げた。髪を振り乱して逃げた。曹操軍は総崩れとなった。張飛はこの有様を見届けたのち、引き揚げ浩作一行と合流した。曹操は1万の兵を動員し応急の橋を3本、大至急作らせた。曹操軍は進軍。ここで浩作一行は曹操軍に追いつかれる、曹操軍の目当ては浩作ただ一人だった。曹操軍が押し寄せる。突如、大軍が現れ、曹操軍を襲撃した。関羽だった。劉へき、きょう都、廖化、胡班、周倉、裴元紹、関平ら部隊長そして高僧普浄、劉きから1万の兵を借り、連れて来た。曹操軍は後退した。関羽は浩作と合流、長江へ出た。川岸には1万人分の船が用意されていた。間もなく長江を埋め尽くす程の大船団が現れる、劉きだった。全軍を率いて浩作を迎えた。浩作「劉きすげぇ。」さらに船団が現れた。孔明だった。口笛を吹いていた。皆、集結しニヤニヤした。大船団は江夏へ帰った。旅は終わった。浩作は劉きを褒めた。「よっ、荊州王、劉き!」劉きは嬉しそうだった。みんなも嬉しそうだった。しかしこの男、浩作は、いまだに領土もない。待てど暮らせど、うだつが上がらない。この男、何もないくせに、いまだに皇帝を真剣に目指していた。いつになったらこの男の物語は始まるのやら。みんな、おじいちゃん、おばあちゃんになってしまう。しかし浩作の名は天下全土に鳴り響いていた。浩作は孫権軍と曹操軍に挟まれた。浩作は笑って孔明徐庶田豊、沮授に言った。「で、どうすんの?この状況。天才たち、貴公らの出番だよ。物語が進まんのだよ。」みんな「そりゃ、あんたのせいだよ。」みんな笑った。乱世の中、のどかだった。田豊、沮授「浩作様、まず曹操を粉砕しないとどうにもなりませんよ。孫権をぶつけましょ。あとは我らの物語が始まります。」